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必見!がん内視鏡的切除術について


~消化器科医長 多胡賢一~
~内視鏡部医師 坂本輝彦~

皆さんは、がんの内視鏡治療をご存知でしょうか?日本の場合特に多いのは胃がんです。
今回は、胃がんの内視鏡治療について説明いたします。

内視鏡治療の対象となる胃がんとは?


残念ながらすべての胃がんが内視鏡で治せるわけではありません。いわゆる早期胃がんの中でも、リンパ節転移の危険性がほとんどないものや、がんが疑われる腫瘍(腺腫など)に対して行われます。リンパ節転移の可能性があっても、患者さんの体力が手術に耐えられない場合には、内視鏡治療が行われることがあります。
摘出した病巣は顕微鏡検査(病理組織検査)で専門医が検索し、取り残しの可能性・再発の危険性があると判断した場合には、手術などの追加治療をお勧めしています。

内視鏡で取れるのはどこまでか?

早期胃がんの内視鏡的粘膜切除術(EMR)は、外科治療と同等の治療法として広く行われています。この治療方の利点は、胃が全部残せるというところです。 内視鏡的粘膜切除術後は一時的に潰瘍をつくりますが、ほとんど元どおりになります。

治療対象の病変は、原則として胃がんでは2cm以内とされています。大きな病変は部分切除となり、遺残再発が10%~20%に認められるからです。最近では、大きな病変を一括切除する切開剥離法(ESD)が行われるようになり、従来では一括で取れなかった病変もとることが可能になってきました。

内視鏡的粘膜切除術(EMR)

腫瘍周囲にマ-キング(しるしをつけること)を行います。 次に腫瘍及び周囲の粘膜下に薬剤を注入し、腫瘍全体を隆起させます。そして内視鏡先端に取り付けておいたキャップ内に腫瘍を吸引しスネアを使い切除します。(大きい病変の場合は追加で同様の切除を行います)腫瘍がすべて取りきれたことを確認します。最後に出血や穿孔などの偶発症のないことを確認し、出血予防処置を行い終了します。

内視鏡的粘膜下層剥離術(ESD)

病変の周囲の切開を行い、続いて粘膜下を剥離していくことにより病変を切除する方法で、EMRと同様に腫瘍周囲にマ-キング(しるしをつけること)を行います。
次に腫瘍及び周囲の粘膜下に薬剤を注入し、腫瘍全体を隆起させます。フレックスナイフ(電気メスの様なもの) でまず病変周囲の切開を行います。
病変の粘膜下をフレックスナイフで剥離しながら適宜止血処置を追加します。病変が剥離され、止血処置が終了すれば治療終了です。

大きな病変が一括で切除できる代わりにEMRより時間が長くかかります。穿孔(胃の壁に穴があく)の合併症も多く報告されていますが、ほとんどは内視鏡処置により保存的に改善し、開腹手術となるのは多くありません。

当院では、クリニカルパス(ある種の疾患をもつ患者に対する治療・検査・ケア・処置・指導などの内容やタイミング、患者の状態などを時間軸に沿ってまとめたもの)を使用し入院期間は約1週間で、出血や穿孔などの合併症を生じた場合でもほとんどは2週間程度で退院が可能です。
ESDを行う施設はまだ少ないのが現状です。当科ではこの治療法が保険に適用された昨年から導入し、少しずつ増加傾向にあります。

胃・以外の早期がん(食道・大腸など)については?

当院の消化器科では胃だけではなく、食道や大腸のがん、腺腫に対しても以上のような内視鏡治療を行っています。治療の方法はほぼ同様ですが、大腸・食道は胃に比べて壁がうすく穿孔の危険性が大きいため、切開剥離法でなく従来の粘膜切除術で治療します。 人間ドックや健康診断により発見された早期がんが内視鏡治療により治癒した患者様も多くいらっしゃいます。

この治療法についてのご質問等は遠慮なく消化器科医師へご相談ください。

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小千谷総合病院 内視鏡室
 TEL 0258-83-3600(代)
      内線番号 341
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